トラックの荷台に大きなロボットが載っている・・・そんな衝撃的な光景を目にしたら、誰もがびっくりして思わず振り返ってしまうことでしょう。このトラックは新宿にある「ロボットレストラン」のもので、店舗PRのために走行しています。
今回は、インパクト絶大な新宿ロボットレストランのアドトラックの効果がどのくらいあったのか、アンケート調査をもとに考察していきます。
ロボットレストランは、2012年に新宿・歌舞伎町にオープンしたキャバレーレストランです。女性ダンサーやロボットたちが繰り広げるライブ・ショーを見ながら、お酒や食事を楽しむことができます。
もともとは日本のサラリーマンを元気にするコンセプトで作られたのですが、SNSを通じて外国人観光客に人気が出始め、今では外国人が90%以上占めていて、日本にいながら異国情緒を味わえる場所にもなっています。
また旅情報サイトTripAdviserでは「圧倒されるほど珍しい観光名所10選」や「外国人が選ぶ人気観光スポット16位」にも選ばれていて、人気の高さが伺えます。
実際に新宿にあるロボットレストランに行ったことはないけれど、大きなロボットが載せられたアドトラックを見たことがある・・・という方もいるかもしれませんね。
大型トラックの荷台部分が広告面となって内側から照らされているアドトラックが先導車となり、後ろにロボットが載せられている牽引車を引っ張る車が続く形で走行することが多いようです。牽引車には大きな2体の女性ロボットのモニュメントが積載されていて、街中に突如として現れるとびっくりしてしまう方も多いのではないでしょうか?
バーニラーバニラバーニラきゅーじん
も大概だとは思うが正直ロボットレストランのアドトラックも大概だったと思うw pic.twitter.com/DWNYUtSOVB
— こば@ジェミニのサガっ子クラブ (@koba200x1) September 8, 2017
積載されているロボットは何パターンかあり、髪の色や服の色がそれぞれ異なるので、写真や動画を撮って楽しむ方も多いようです。一度見るとグラマラスなロボットに目が釘付けになってしまいますね。
この牽引されているロボットの高さはビルの2階ほどと言われていますので、遠くにいても目に入ってきますし、近くで見れば見るほど迫力を感じることができるでしょう。
今回はこのようにインパクト絶大のロボットレストランのアドトラックを見たことが、そのあとの行動にどうつながったかを検証するためにアンケート調査を行いました。
ここからはアンケート調査の結果をご紹介します。
(アンケート調査方法:インターネットアンケート 10~50代の男女73名)
まずロボットレストランをどのようにして知ったのか聞いてみました。アンケート回答者のなかには首都圏以外の人も含まれています。
知ったきっかけは? | 人数(人) |
テレビ | 26 |
インターネット(ブログ・サイト・検索) | 16 |
友人・知人・家族の紹介 | 10 |
アドトラック広告 | 9 |
SNS(Twitter・Instagramなど) | 8 |
YouTube | 2 |
その他 | 2 |
このように「ロボットレストランを知ったきっかけ」の第1位はテレビ番組という結果になりました。ニュースで取り上げられたり、バラエティ番組で取り上げられたりしたことで、地方にいる人でもテレビを通してロボットレストランの存在を知っているようです。
2番目に多かったのがインターネットでした。ここには旅行サイトや個人ブログ、インターネットニュース、インターネット検索など含まれています。そして、友人・知人・家族の紹介や口コミ、アドトラック・・・と続く結果となりました。
ここからいくつかの回答をご紹介していきましょう。
テレビを見て知ったという人は、ロボットレストランのオープン時のニュースや、外国人観光客に人気のスポットとして特集されている番組を見た人が多くいました。
首都圏以外に住んでいる人は、テレビやインターネットを通してロボットレストランについて知り、興味を持ったようですね。実際に現地に行くことはできなくても、SNSを通じてロボットレストランのアドトラック画像や店内の様子を見ることができるので、便利な世の中になりました。現に、InstagramやTwitterで流れてきたことがきっかけとなり、ロボットレストランの存在を知った人も何人かいました。
今回の調査では知ったきっかけを「アドトラック」と回答した人は9人でしたが、実際にアドトラックを見た人がSNSやYouTubeにあげることで拡散される可能性も高いといえるのではないでしょうか?
同じ方々を対象に、ロボットレストランのアドトラックを見かけたことがあるか聞いてみたところ「ある」と回答した人は74人中、23人でした。
さらにそのなかで実際にロボットレストランのお店に足を運んだという方は6人。アドトラックを見た3割弱の人が店舗へ行ったことになります。
この数字は、多くの広告がスルーされがちな昨今において、広告効果を感じられる結果となっているのではないでしょうか?
ここからは、ロボットレストランのアドトラックを見た(テレビやSNSで見た人も含む)感想をいくつかご紹介します。
このように多くの人がロボットレストランのアドトラックに「インパクトを受けた」と答えています。アドトラックというと荷台部分に広告が貼り付けられているものをイメージしますが、巨大なモニュメントを載せて走行するという手法は人々の関心を引き付けるのに打ってつけです。
意見の中にもありましたが、青森のねぶたの山車やディズニーランドのパレードに登場するようなキラキラしたパレードカーを彷彿させるようなアドトラックのモニュメントには、人の目や関心を引き付けるだけでなく、高揚感を高めることにつながり潜在意識の中に浸透していくのではないでしょうか。
一方で巨大ロボットを載せたトラックが街中を走行する姿は「怖い」「不気味」という声もありましたが、そのようになにかを「感じる」ということ自体が記憶に残ることにつながるので、悪いことではありません。広告として効果的でないのは、消費者が「なにも感じないこと」だからです。なにか少しでも消費者の意識に働きかけるような工夫があれば、より効果的な宣伝ができるのではないでしょうか。
消費者はつねに新しいことや面白いことに興味を持ちます。ロボットレストランのアドトラックは、街中に巨大ロボットが現れるという非日常感が強いインパクトを与え、人々の記憶に残っていることが分かりました。
このように3Dのモニュメントを載せて走行するアドトラックは他にもありますが、まだ台数は少ない状況なので作るなら今がチャンスです。消費者に強いインパクトを与えられるようなモニュメントを載せたアドトラックを作ってみませんか?